工事ってのは疲れますよ。
ええ、殆ど自前でやってます。工具とか何でもあるし。
ノコギリだっていろんな種類が7本もあるし、電気工事対応の切断工具もあるし、電動工具もフライス盤以外はみんなあります。
ああ、でもカンナはいま持ってないや。
欲しいなぁカンナ、ああカンナが欲しい!
毎日添い寝するのに・・・・
PC担当:何言ってんだこいつ・・・・
衣裳担当:たぶんカンナじゃなくて環奈のほうだと・・・・
PC担当:おっさん朝からチャクラ全開の妄想はよせ!!
まぁ基本的に廃材とか中古利用なのでお金はそんなに掛かってはいないんですが、金具とかは安全の為に新しい物を買わないといけませんので資金的にはその点だけがキツいっちゃキツいです。
一個だけで良いのに三個セットとかで無駄感が強いのがイヤです。
木ネジとかは他で使うかもしれませんの取っといても良いんですが、専用取り付け金具とかゴムパッキンとか次に交換する時はたいがい劣化してるかなくしてるかなので無駄もいいとこですよ。バラ売りしてくれ・・・・・
作業者資格のいるガス水道と電気配線の一部などの使用料金が発生するベーシックインフラ工事以外はいつも基本的に自前で工事作業をするので体力的に超大変。
セメントくらい練りますよ。
若い頃にバイトで左官仕事もやってたんで。
製造担当:俺も漆喰塗りやってたから得意だぞ。
PC担当:家具取り付けなら任せろ。
若い頃に一度は肉体労働をやっとくのをお薦めします。
体力付くし簡単な工事や整備が出来るようになります。
衣裳担当:皆さん体力ありすぎの理由がよくわかりました。
もっとも工事関係の有資格者は社内にいますので電気ガス水道全部自前でやることは出来ますが。
チラっ。
PC担当:私の心はお金でなくては動かなくてよ?時間がなければ寝なければいいじゃない?
私:そんな競輪選手みたいな太股をしたマリー・アントワネットはいない!
PC担当:毎週500Km自転車乗ればすぐこうなるよ?
衣裳担当:履けるズボンが無くなります・・・・
PC担当はこうみえて色んな資格を持ってます。
危険物取扱者とかあるのでウチの仕事的には助かります。
PC担当:じゃあ給料あげろ。
この仕事10年になりますが、その間の製造データが色々蓄積されました。
製造担当:壮大な製造失敗の歴史だなぁ。
私:ほんといろんな失敗したよなぁ・・・・だが同じ失敗はしない様にすれば良いのだ。
原因究明が何より大切。
PC担当:なぜ結婚とか人生もその考えを活かさない?
私:やかましいわ!貴様に言われたくないわ!
衣裳担当:相手の居るような事は相手により異なりますから自分の経験だけでは追い付かないからでは?
私:冷静に分析しないで・・・・マジ落ち込むから・・・・
今一番重視しているのが製造のスピードアップですよ。
製品レベルを落とさないなんてのは当たり前の話でもはや議題にすら挙がりません。
単純に生産スピードを上げるには如何にすれば良いかという工夫の話です。
作業そのものに対しての工夫は既に出尽くしていますし、やれることは総て導入してきました。
それなりに時間短縮の効果はありましたがまだ決定打という程の効果は出てません。
要は気温です。
熱可塑樹脂の泣き所は製造時の外気温に他なりません。
冬から春にかけての生産速度は夏秋の倍速に当たります。
外気温が低い分には幾らでも加熱して調整出来ますが(燃料コストはかかりますが)気温が高いのを下げるにはエネルギーコスト以外にも壁材とかの断熱性の要素、そもそも立地条件や建物構造による気温差が物凄く響きます。
ボディーサイズ自体がデカくなったせいもありますが、場当たり的な冷却設備にはそろそろ限界を感じますよ。
て言うかもう失敗やり直しは嫌ですよ。
当たり前ですが物凄くテンション下がります。
大きな物質を加熱するのは比較的簡単ですが、冷却するのは難しいと言うのは物理的に当たり前のことではありますが。
失敗鋳型のツケは自分の睡眠時間を削り作業時間を増やしてかなんとかしてきましたが、物理的限界が見えました。
デカいんですもの新型は・・・・暑い日は冷却時間長過ぎ。
あとやはり記録取ってますが以前より暑い日が確実に増えてます。
当工房には屋根や壁に断熱材が入ってない構造で、しかも無駄に天井が高くてエネルギーを掛けて空調を行ってもロスがデカ過ぎます。
真夏の電力消費と真冬の燃料消費が正気の沙汰ではありません。
昔、冷却機を4機使って強制的に気温を下げるという事をやりましたが、それほどの効果は無く、全開で気温を外気温より3℃下げるのがいっぱいで鋳型失敗率はさほど改善せず、その割には月の電気料金が70,000円を越えましたのでこの方法は一年で廃止しました。
屋根上散水装置が電力消費も低く最も高い効果を出しましたが、単体では鋳型理想温度までは下げられません。
やはり空調機器の力を借りなければなりません。
それでも今はかなりこまめに調整する事によってつけっぱなしに比較したら半分くらいのコストは削減出来ましたが、温度調整の立ち上がりが遅く作業数時間前から駆動させなければなりませんのでその間は全くの無駄と言えます。
つまりは作業そのものは工夫で短縮出来ても、作業前の準備時間が全く削減出来ていません。
かと言って理想温度前に鋳型作業に入ると大抵の場合失敗します。
無駄な作業は幾らやっても無駄に過ぎません。
如何にして失敗を減らすかという事が最重要なので自ずと答えは出ます。
作業空間の温度を素早く一定に保つこと。
ただこの一点です。
幾ら休み無しで日程を詰めて作業しても、出来上がった物が当社基準を満たさない限り絶対に出荷しません。
欠点のある物は作品じゃありません。
いつも工房を涼しい北海道に移設したいみたいな事を言ってますがコレは伊達や酔狂ではなく本音です。
しかし、流通って物は地域の中心になければなりません。
輸送費の偏移が発生するからです。
お届けもそうですが材料調達の輸送コストと時間が掛かりすぎてしまいますよ。
東京都、いや別に東京都でなくても日本の地理的真ん中の関東からは離れる事は出来ません。
この答えは数年来求めて来ましたがなかなかに解決出来ませんでした。
北海道とか無理があり過ぎます。
しかし。
いつまでも出来ませんじゃぁ済まされません。
未来の為に。
で、その回答が今回の大規模設備改修で御座いますよ。
この改修の費用は代表の私と筆頭株主のPC担当の給料で賄われてます。
PC担当:聞いてないわぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!
私:おおぅ!、(!)多いな!
という事で色々やってます。
総ては理想の為に。
完全なる人体の再現の為に。
今回掲げる目標は鋳型作業時間30%短縮です。
鋳型準備を6時間から1時間30分に短縮するのが目的ですよ。
それが出来れば予備鋳型二回を含めて4時間半×3で13時間30分短縮出来る計算になります。
これはデカい。
10体造れば135時間も作業時間を減らせます。
これはもうやるしかねぇ・・・・
そんなわけで11月から当社はTROTTLA:TURBO'2に変わります。
製造担当:そんな屋号があるか!!
衣裳担当:格闘ゲームですか!!
PC担当:おっさん、そのネーミングセンス何とかしろよ・・・・
今回死ぬ程いそがしいので画像無し。
ギャラリーの方でお楽しみくだされ。
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