オッス!オラ旅の人形師!
今日はオラ珍しく弱音を吐くぞ!みんな聞いてくれよな!
PC担当:断る。
衣裳担当:嫌です。
製造担当:遠慮しとこう。
私:オマエラ・・・
こないだ嫌な夢を見たんダナ。
ワタシは精神力は強い方だと思ってたんダナ。
いや、割とマジメな話、今の仕事は強大な魔法力、もとい精神力を要するシゴトナンダカンナ。
独りでいるのは辛くないしむしろ心地よいんダナ。
インディビジュアリストなんダナ。
だからたかが夢ごときでヘコむなんて思ってもいなかったんダナ。
衣裳担当:あの、口調がスオムスのあの人になってます・・・それはイケメンだから許される奴です。
なんか不愉快なのでやめて下さい。
私:ムリダナ!
PC担当:無理だなじゃねェ!
製造担当:今日はこれで押し通す気だろ、ほっとけ。
その夢と言うのは・・・なんのことはない、フラれる夢ダナ。
そりゃあ若い頃にはそれなりに恋もしたし、楽しかったり辛かったりしたこともあるゾ。
でもそれは全て思い出の中の話で、今のワタシには・・・
何も・・・無いんダナ。
そして、
記憶が・・・薄れていくんダナ。
日々それは忘却の彼方へ。
もう名前もうまく思い出せなくなってるヨ。
それは多分本気で好きになった人とは付き合ってないからだと思うんダナ。
ホントはそうじゃないんダカンナ・・・そうじゃないと思いたいんだけどナ。
ワタシは・・・ヘタレだったからホントに好きな娘には声を掛けることが出来なかったのかもとか思うんダナ。
夢の中の彼女には顔がないんダ。
無い訳じゃないけどワタシの知らない人だったんダナ。
声を掛けようにも名前が出てこないんダ。
目が覚めたときに涙が出ていたんダナ。
フラれたからジャナイ。
忘れる事が出来ないほど愛した人は居なかったことに気づいてしまったんダナ。
ワタシの48年は空っぽだったと解ったからなんダナ。
ハハッ・・・もう・・・幸若舞でも舞うしかない気分ナンダナ。アハハハハ・・・
下天の内を比ぶれば〜夢幻の如く也〜
アレから一月が過ぎたんダナ。
そのダメージなのかどうか知らんが心がササクレダッテいるんダナ。
もとに、戻らないんダナ。
PC担当:ユーティライネン少尉、あなた疲れているのよ・・・
衣裳担当:餌を撒かない方が良いのでは?
製造担当:壊れてるの間違いだ。
ワタシにもサーニャのように・・・ひっそりと月の光を浴びて咲く白百合のように、可憐で、いつもワタシの側にいてくれて、ワタシだけを愛して、ワタシだけに甘えてくれる、しなやかな仔猫のような美しい娘が・・・ワタシは出逢いたかったんダナ。
ワタシの命を引き換えにしても守りたいような娘と・・・
多分ワタシは死に場所を探しているのかも知れないんダナ。
惚れたらソコが漢の死に場所ナンダカンナ!
PC担当:侍ジャイアンツか!
月の光に浮かび上がるキミ
黒猫の様にしなやかな佇まい
いつかワタシが夢に観た憧憬
ずっと捜していた安らぎの輪郭
まるでシャガールの絵のように
微かに甘い薫りを漂わせながら
君は私に身を委ねる
壊れてしまいそうに小さな肩
本当に仔猫みたいだ
おそるおそる指をのばす
迷子の仔猫に手を差し延べるように
柔らかな頬に触れる
触れた指先は思っていたより冷たく
少しだけ私を驚かせる
いいさ私が暖めてあげよう
か弱く華奢な背中に両手を回し
つよく抱きしめると
伝わる鼓動は早鐘の様
君の髪から優しく立ちのぼる
鼻腔をくすぐる淑やかな百合の薫り
背中に廻した指先で
煌めく銀色を鋤けば
指の間を幾千の銀河が流れてゆく
少しだけ開けた窓からの夜風は
銀色の髪を柔かに揺らし
私のこの指と共に
君の髪を優しく掬う
優しく髪を撫でる
慈しむ様に
君は小さく吐息を洩らす。
やがて桜色に染まる頬
僅かに開かれた艶やかな唇は
こぼれ落ちるクランベリー
真っ白な砂糖菓子のような肌に
不思議に溶け合う静かな月光の輝き
エメラルド色の瞳が私の心を絡めとる
二人見つめ合えば
世界の総てが見渡せるようで
私の総てが見透かされるようで
・・・ずっと探してた
探していた楽園は今
私の両の腕の中に
窓から夜空を見上げれば
ひときわ輝く満月が
私の帝国を見守っている
瞬く星空と流星のスクリーン
月あかり注ぐ蒼白いベッドの上
私の腕の中の小さな小さな領地
そこにはたった一人の美しき眠り姫
それが私の持てる帝国の総て
コノ小さな国を護るためなら
世界をも敵にして構わない
私は再び星空を見上げる
君が切なく指を絡める
流れゆく星に願いを
ワタシの幸せはキミだけに
ワタシはキミと共に飛び立つ
一緒ならばどこまでも行ける
私は君を護り続ける
この身が碎け散ろうとも
覚悟はとうに決めているんダ
今日ならば
今夜ならば
今まで口にできなかった
魔法の言葉を言えるはず
アイシテイルと
たったヒトコトなんだゼ?
嗚呼、このまま
このまま夢にするには惜しすぎる
潤んだ双眸のエメラルドの輝きは
私を夢の中へと誘う
その瞳の奥に沈む
ほんの小さな哀しみの理由を
いつか私にも教えてくれないか?
幸せな時間
温もりの時間
満ち足りた時間
このまま
永遠に続いて欲しい
君は静かに俯いて
私の胸に銀色を埋めて
その瞳を臥せる
ワタシは少し戸惑って
小さな子をあやす様に
そっと髪に唇を寄せる
どうして・・・その目を臥せるの?
少し俯いたまま
エメラルドグリーンの宝石が
含羞んだ様子で見上げる
アノネ////・・・アナタノヒトミガ・・・ヤサシスギルカラ/////・・・・・(ここはCV:門脇舞以で)
製造担当:お〜い!救急車呼んでくれ!もちろん黄色い奴!急いで!
私:No thank you!!
PC担当:妄想ポエムどんだけ長いんだよ!それにラストの台詞は門脇ボイスじゃ鉄板過ぎるだろ!もう少し捻れよ!
衣裳担当:突っ込みどころが違い過ぎます!
私:うるせェ!妄想じゃなくて俺のささやかな願望だ!俺のユメだ!
嫌な夢をみて傷付いた俺の心に対しての良い夢の模範解答だ!
嫌なユメなんか見るのはゴメンだ!
どうせみるならこんなユメだ!
ユメん中くらい俺の自由にさせてくれ!
だからしょうがないじゃないか!理想の愛は美しい物語でありたいんだよ!
俺は吟遊詩人なんだから。
ポエマーなんだから!
じゃあサーニャ・V・リトヴャクの声が駄目ならイリヤスフィール・フォン・アインツベルンの声でどうだ!
衣裳担当:夢でも願望でも図々し過ぎます!
そういう甘美シュチュエーションはイケメンにだけ許された特権です。
それに詩人はポエマーじゃなくてポエットだと何度言ったら・・・あとそれ中の人どっちも門脇舞以です。
製造担当:そんな小田和正な恋愛が実際にあるわけネェだろ・・・
私:Oh!Yeah!
流れる星に 想いはひとつ
やけた素肌が また触れ合って
いっそこのまま 夜明けまで
なぁ、好きなタレントとかキャラ誰?
衣裳担当:私ですか?福山雅治とか良いですね。
私:では上の文章を雑念を捨てて福山雅治の声で脳内再生しながら読んでみてください。
衣裳担当:・・・・・
・・・・!
ああああ!・・・コレは!
思っていたより・・・ずっとヤバイです!
あああ!聴こえる!福山の声がぁ!
福山でこの状況は堕ちない女はいません!壁ドン級の破壊力です!
私:でしょ〜?顔赤いぞ?イケメンってズルいよなチクショー
ダガシカシ・・・全てはもう・・・夏の夜の夢ダナ。
ワタシの人生は・・・もう・・・刻は流れて夏の無い季節なんダナ。
春も夏も過ぎ去ってしまったヨ。
コンナ・・・コンナにさみしい思いをするとは夢思わなかったゾ。
・・・コンナに辛く寂しいのナラ・・・
愛など要らぬ!!!!
PC担当:なんで最後サウザーなんだよ!!しかも銀河万丈の声まね無駄に上手すぎだろ!
私:フン、小僧、・・・でかくなったな。
衣裳担当:あ、もういいです!おなかいっぱいです。
私:なんかこう、台詞の一部だけカタカナにすると湾岸ミッドナイトぽくね?
PC担当:どうでもいいヨ!
私:ああ私、サウザーじゃなく昔はキングと呼ばれてました。名前がシンだから。
で、リョーコって名前の女とちょっと付き合ってたことあります。
なぁ、エリア88みたいじゃね?ウフフフっ!
PC担当:じゃあもう屋号をTROTTLAからサザンクロスに変更な。
マッコイ商会でもかまわんぞ?
私:あ、いいなそれ!今の屋号にも飽きてきたしな。
衣裳担当:どっちかというとカサンドラのほうが似合ってます。
私:アレクサンドラ!?サーニャの名前か!?
衣裳担当:カ・サ・ン・ド・ラです、鬼の哭く街です!
PC担当:よかったな!板長から獄長に出世して。
私:なぁ、板長より獄長の方が階級が上なのか?
PC担当:知るか!
製造担当:なあオイ!そもそも女の名前覚えとるじゃないか!
ぜんぜん忘却の彼方じゃないだろ!
衣裳担当:ああ・・・ちょっとでも可哀想と思った私が馬鹿でした。
PC担当:まぁ変態だし馬鹿だから。そう言えばシンはユリアの精密な等身大人形を持ってたよな・・・やっぱり変態エリートだな。
衣裳担当:怖い!!
PC担当:きっと自分用に欲しかったんで秘かにサーニャの顔とか衣裳とか造ってたんだぜ、このおっさんは。
毎週エイラーニャFIGMAの展示ポーズがいちいち変わってんの見ても造る気満々だったろ?
そいで脳内での役どころでは自分がエイラになりたいんだろ?
そいでもって等身大サーニャを膝に載せてピクシブSSの様な甘々なイチャイチャストーリーで妄想欲求を補完しようとか考えてねぇか?なぁ!おっさん?
私:ワ、ワタシヲソンナメデミンナー!!!
衣裳担当:しっかり絡めてきますねぇ。
PC担当:図星じゃねえのか!?
私:わぁあああぁぁぁぁっ!
衣裳担当:あ、逃げた。
画像はお友達のイカす人形作家さん(うさぎ)とイケメンの俺(黒猫)
横浜あたりでつかまえて。
衣裳担当:あらこのウサギさん素敵!
私:で、黒猫は?
PC担当:ガタイでか過ぎ。メルヘンな被り物着けてるのにこの威圧感・・・中身ウシジマ君で通るよコレ。
衣裳担当:黒猫なのはやはり?
私:そうさ私の正体はサーニャの使い魔さ。ふふふん。
衣裳担当:やっぱり救急車呼んだ方が・・・
PC担当:警察の方が早くね?
私:なんでだよ!
そう言えばワタシ自身の画像を載せるのは開業以来初めてだな。
まぁ出してもここまでだな。
顔は見せんよ。
人形職人は謎の人でなけりゃいかんのだ。
衣裳担当:何でですか?
私:愛情を注がれる対象たる少女人形の作者が夢も希望もないオッサンじゃ持ち主が幻滅するだろ?
だから俺は表に出ちゃいかんのだ。
少女人形は妖精のように神秘性が無ければイカンのだよ、そこに人間の匂いが介在してはイカンのだよ。
そうだな、だからちょうど良いや。
TROTTLAの人形は人が造ってるのではなく、黒猫の精が創り出してるとでも思ってて下さい。
こういう心理的な機微は偉い人には解らんがな。
夢を形にする仕事にはとても大切なことなんだ。
ちなみにこのお友達の作品は凄い。
サイズスケールは私と正反対。
私は極大で彼は極小
あの超精密作業は考えただけで神経が磨り減りそうだ。
私にはとても再現できない。
スゲエよコレは。
転載許可済み
辛いことや嫌なことがあっても仕事には関係ないな。
むしろ仕事してる方が気が紛れる。
ダカラ今日も頑張るのだ。
男はいつでも痩せ我慢
それが美学ってもんだろ?
オチコンデイルノハホントウダ
ココロガカゼヲヒイテイル
ユメノハナシモホントウダ
ワタシハナニモコワクハナイ
ダガイマハネムルノガスコシコワイ
アンナユメハモウゴメンダ
ワタシハジブンノナカニアルモノガキライダ
PC担当:お〜い!心の声がまろび出てるぞ〜
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