一度鋳型に失敗するとリセット、というか準備も含めてまるまる一週間遅れるのがつらい。
加えて大雪とかで日程がガタガタです。
徹夜してもなかなか追い付きませんよ・・・・
体もガタガタです。
されど我ら意気軒昂!
目的があるから人は強くなれるのだ!
衣裳担当:目的とは?
私:世界一の人形を創ってロケットで火星に送ることだ。
製造担当:テスラのおっさんか!
PC担当:はいはい、それより早くメールの返信回せ。
私:いや、ちょっと眼が・・・・老眼で・・・・
PC担当:そんな小さい画面の端末使ってっからだよ!スマホ買え!
私:いやどすえ。
あ、さて、ボール磐を整備の為バラしたらだいぶヤレてました。
ベルトの鳴きが酷かったのですが、取り寄せの新品ベルトが届くまで鳴き止め剤で誤魔化してきましたが、駆動部全バラしてプーリーとか清掃してベルトを新品に変えたら余計に鳴きが酷くなるというよくありがちな結果に・・・・
PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)のスプレー一発で鳴きは止まりますが、せっかくの新品のベルトですからここは鳴かなくなるまで微調整をしたいところです。
新品ベルトはバリとか取れてこなれるまでゴムカスが盛大に出るので来週また外して清掃ですよ。
そこからが調整の本番です。
こういうのが機械の面倒臭い処でもあり面白い処でもあります。
指定テンションはあくまでも設計理論値であって、ベルトの保管状態やその日の気温や湿度で微妙に張りが違ったりします。
まぁその公差の間ならば性能に支障はありませんよ、っていう様に決められた数値ですが、ベルト鳴きとか性能には支障がない小さなネガはその範囲でも出る場合があります。
でもベルトが鳴くってのは理想値からずれている証しでもあります。
実際に切削性能に影響は無いとしても、機械が一番良い状態には無いという事です。
こういうのは直したくなりますよね。
こういう用途のベルトはだいたいスチールやケプラーのカーカスが入ってるので理論上は伸びない筈です。
だけど現実は結構伸び縮みします。
要するにソリッドギア駆動以外の動力伝達は本当の意味で信頼性は今一つです。
ゴムは魔物ですよ。
弾性体は公差を大きく取れますが、逆に言えば芯は出しにくいです。
良い面も勿論あります。
駆動部にゴム弾性体が使われていると始動時トルクの立ち上がりを吸収してくれるのでこれはかなりのメリットと言って良いと思います。
トルク反動による振動や衝撃は機械全体に悪影響が出ますので。
あと騒音抑制の観点でみると、ソリッドギア駆動の3倍は静かですね。
ゴム弾性体が使われた駆動部の調整はセンター位置が解りにくいのでマニュアル通りの整備というよりどちらかって言うと勘と経験が頼りの世界です。
マニュアル通りの点検や交換をしても絶対に正しいとは限らないのですよ。
規定を守るのは当たり前で基礎の基礎ですが、現実は明らかにそれを越えた世界があります。
テンショナーの規定値の公差が3mmだったとしたら、その3mmの間であれば性能に問題は出ない様に設計されてますが、その3mmのあそびの中に必ず一番良いスイートスポットがあります。
そこを探して細かく調整するのが本当の整備ってもんですよ。
いじってはいけない場所は黄色いペイントで封印されてますので、そこには触れませんが、自分で調整できる場所は徹底的に調整します。
調子の良い機械は使っていて快適ですし、なによりも安全ですから。
どんなに最新の機械でも整備無しじゃ駄目になりますし、また経験のある整備士の存在がより重要です。
新米の整備士がマニュアル通りに整備した機体より今井のとっつぁんが勘と経験で整備した機体の方が安心するって680号機の神田さんも言ってましたね。あれは本当です。
回転物の整備は経験の無い奴には委せらんない。
例えばボール磐程度の工作機械でも、後ろから観てるとオイオイオイ!ってな事をやる人が多い。
キモはチャックの芯出しなんですがそのままぶち込む人のなんと多い事か・・・・・
あれはジャッキ使って正確に垂直に嵌めないと絶対にセンター出ません。
いくらお高い良いドリル刃を買っても、センターが出てない機械にはめたら宝の持ち腐れだし直ぐに駄目になります。
こういうのは学校で教えるべきですよ。
知ってさえいれば全然難しい事じゃありません。
現実は誰も教えてくれないしどこにも書かれていません。
PC担当:あんたはどこで習ったのさ?
私:昔の仕事で覚えた。
工場長に怒鳴られながら。
製造担当:職人仕事はまぁそうだよな。
自衛隊機に不幸な事故が起きてしまいましたが、ヘリのローターや航空機のタービン等、回転物の最たる物ですよ。
ホンの僅かにバランスが出てないだけで振動が出たり最悪の場合破壊に繋がります。
これ以上に完璧な整備を要求される機械は無い。
パイロットの養成もすごく大変ですが同じ様に熟練整備士の養成も簡単な話じゃありませんよ。
日本の整備はそうとうレベルが高いんでしょうがそれでも事故は起こってしまいます。
人間はミスを犯す物ですし、物はいつかは壊れるし機械もいつかは必ず故障します。
しかし人間は練度を上げて研鑽を積む事によりゼロにはなりませんがミスを限りなくゼロに近付ける事が出来ます。
だからこそ整備は人がやるしかないんですよ。
整備担当の隊員は相当な心理的ショックを受けているでしょうが、心をしっかり持って頑張ってほしいですよ。
頑張れ整備士!
あなた方無しに航空機は飛べない。
殉職された隊員のご冥福を。
あと偏向マスコミは滅びろ。
報道のヘリだって同じリスクがあり危険なものだって解ってんのかね?
さて、新たな顔を創ってる訳ですが、既に5つほど出来てますが2個を残して3つは没です。
原型段階で、なんか気に入らないなって思う時がありましてね。
イヤだと思うと型取りする手間を掛けるのが嫌になってきます。
そうなったらさっさと没にします。
陶芸家とかも気に入らない作品だと壊すでしょ?
あの気分。
それが二つ。
その他諸事情で製作を止めたのが一つ。
で、残った2個に新たに1つ加えて都合3つ程創ってます。
製造作業の合間にチマチマ造るのでなかなか進みません。
一個は西洋娘でもう二つが日本人娘ですよ。
ウチのラインナップで日本人の顔はMJ3系を除くとどっちかっていうとあんまり美少女顔がいません。
リアルを追求すると日本人の顔は難しいですよ。
既に世間に美少女として認知されている誰かに似てしまうんですよ。
それはマズい、版権や肖像権的に。
オリジナリティのある美少女顔で人形っぽくないリアリティのある顔を創るのはなんと難しい事か・・・・
西洋娘は適当に作っても綺麗には見えます。
現代日本人の美的感覚と言うか美醜の基準の上位にどうしても白人さん、つまりアングロサクソン系やラテン系、スラヴ系の彫りの深いっ、て言うか整った配置があるからです。
だが、その基準を満たした日本人顔っていうとなかなか無いですよ。
なので思いきって今回の二つのうち一つは思いっきり東洋的な一重まぶたのモデルを創ってみようかと。
で、造った一個目が実在する芸能人に似過ぎていたので没です。
似過ぎって言うかそのもののが出来ちゃったので販売できません。封印です。
まぁよくある失敗です。
で、懲りずに二個めを創ってるわけですが、今度は別の芸能人に似てるのでやべえやべえ!って手直ししました。
そしたら意に反して某、諏〇野〇〇りに似てしまい三度やり直し中。
PC担当:それはマズいな。
私:ウチのこの仕事的に最も似てしまってはいけない方面の顔です。
その他、〇村理〇とか〇見裕〇とか、触れてはいけない地雷が一杯ある。
正直いうと造ってみたいし実際にソックリに造るのは雑作もない。
だがマズい。いろいろマズい。
ハロプロに似せるよりもある意味もっと危険。
PC担当:やめろよ?絶対にやめろよ!
衣裳担当:背中押してる様にしか聞こえません・・・・
まぁなんとか完成させる所存です。
只、大きな問題がありましてねぇ・・・・
一重まぶたは完成後の睫毛の取り付けが非常に難しいのですよ・・・・
シリンジ(注射器)とかエッペンドルフのマイクロ分注噐を使用して接着剤を流し込まなければなりませんので手間的にもコスト的にも非常に厳しい。
只でさえ仕事量が多いのに増やしたくねぇぇぇぇ!
奥二重くらいにしといた方が良いかも知れません。
一重瞼は型取り後の脱型が困難で、原型を破壊しないと取れないのも厳しいです。
リアルアートギャラリーの2回目は西洋娘です。
洋炉はいい。まさにお人形さん。
ですがなんか適当に撮ってもエロくなるのでその点は注意が必要でした。
この辺りからMBA-1108が主力になりますが、まだ指は固定出来ないし、立ち姿勢も猫背気味の第3世代以前の骨格を使用した人形の画像が殆どです。
座り姿勢は問題ないですが、立ち姿勢にやや難があります。
シャンと綺麗に立てるのはもう一年後の第4世代の骨格からです。
ローラースケート、略してロスケ、を履いてる人形は第四世代の試作版のフレームなので綺麗に立ててますが、なにぶん試作品ですから逆に座り姿勢が苦手だったりします。
ちょうど良いセッティングを出すまで物凄い苦労した覚えがあります。
衣裳担当:ローラースケートじゃなくインラインスケートです。世代が違います。
私:ぬっ・・・く!・・・
あと、この時代の1108の骨格システムは左足首捻れ病が克服出来てません。
足首のスプリングが鋳型時の熱で延びてしまい右足左足ともに同方向に捻れるという持病です。
現在は反転スプリングやワンサイズ大きなフレキシブル管の採用により殆ど収まってますが、金属素材の物理的特性上、基本的特性は完全には解消してません。
零戦が左旋回が得意で右旋回がいまいち苦手なのと同じ様なもんです。
HBA-1412ではフレキシブル管を二連装クレイドル配置で採用したのでこの問題は起こり得ませんが、スペースの限られているMBA-1108ではフレキシブル管を並列に配置すること自体が無理です。
カウンタースプリングの巻き方向が鍵ですね。
解り易く言うとプロペラ機で単発機はエンジン、と言うかアウトプットシャフトとそれに繋がるプロペラの回転トルクの反作用方向に機体ローリングの力が発生するけど、双発機ならば機体中心線のローリングモーメントは起こらないという事です。
普通は。
ただし、ブローム・ウント・フォスBV141とか、単発機でも機体中心線上にアウトプット軸が置かれて無いイカす変態設計の機体は単発機であっても多少はローリングモーメントは打ち消せるでしょうが。
ドイツ人はやっぱりオカシイ。(最大の誉め言葉)
PC担当:双発機だけどサヴォイア・マルケッティSM92のイタリア人の事も誉めてあげて。
私はこういうキテレツ設計の機械は大好物です。
で、単発構造の1108の場合、最新フレームは熱延びを打ち消すためにホーカムやハボックみたいな二重反転ローターとおなじ理屈で同軸に逆巻きの特注スプリングを装備して打ち消す、或いは内部と外部の巻きが逆に造られている高度なフレキシブル管を採用する等の対策で熱延びを打ち消しています。
PC担当:全然解り易くねぇだろ!飛行機好きの駿さんにしかわかんねえよそんな例え出されても・・・・・
私:もしかしたら見て戴いてるかもしれないじゃないか、ここを。
衣裳担当:まず可能性はないと思いますが・・・・・
私:え〜!?だって宮崎監督ってロリコ・・・・
PC担当:それ以上いけない!!
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